平日の食事に関わる時間は短くしたい?

CCCマーケティング総研では、生活者の行動時間、行動場所の変化を知るために2021年6月から定期的に「時間と場所に関する調査」を実施しています。今回は、2022年12月に実施した調査結果より、「平日の食事に関する時間と行動」についてご紹介いたします。
平日は仕事や勉強などが中心の行動となり、自由になる時間は限られています。その中で食事の準備や食事をとるための時間を、生活者の皆さまはどのようにとらえて行動しているのでしょうか。平日の食事の準備と食べる時間帯、かけている時間からも見ていきましょう。
平日の昼食は12時台に集中し、準備や調理の時間もかけない
平日の朝、昼、夜の各食事時間とその準備・調理・片付けの時間帯はどのようになっているでしょうか(図1)。
朝食をとる人が最も多いのは朝7時台ですが、その準備のピークは6時30分と7時です。昼食をとるのは12時、12時30分に集中しています。準備・調理・片付け時間は12時が高いですが、他の食事に比べて全体的に低めであり、外食、テイクアウトの利用や昼食用の弁当を別のタイミングに準備している方も多いと推測されます。夕食は時間帯に広がりが見られ、19時、19時30分に食事をとる方が多く、準備は18時30分前後で高くなっています。
<図1>
夕食の準備にかける時間はさまざま
次に、各行動にどの程度時間をかけているか見ていきましょう。
朝食の準備は「10分未満」で28.7%となっており、「10~20分未満」(21.4%)と合計すると半数程度となります。準備・調理・片付けを「行わない」方も22.6%存在し、朝はあまり準備に時間をかけていないことがわかります。朝食をとる時間は昼食、夕食と比べて短く、10~20分未満が最も多く37.3%、10分未満も21.4%です。
昼食は準備・調理・片付けを「行わない」とする方が33.2%で、3食の中で最も高くなっています。食事をとる時間は20~30分未満が35.1%、20~30分未満が31.4%で朝食よりもやや長くなります。
夕食の準備・調理・片付けは「30分~1時間未満」が最も多く25.1%となりました。ただし準備時間が短い方も長い方も一定数存在し、さまざまな手段で準備されていることが推測されます。食事をとる時間も10~20分未満、30分~1時間未満がそれぞれ3割程度と、平日の3食の中では夕食に最も食べる時間をかけているということがわかりました
<図2>
平日の食事時間が少なくても、長くとりたいと望んでいるわけではない
最後に、平日の食事にかける時間について、増やしたいと考えているか、減らしたいと考えているのかを尋ねました。図3を見ると、各食事において「食事の準備・調理・片付けの時間」で「時間を減らしたい」との回答が目立ちます。「食べる時間」については、「増やしたい」が「減らしたい」を上回るものの、「準備時間を減らしたい」の回答ほど高くはありません。
<図3>
同様に、現在食事にかけている時間別でも見ていきましょう。(図4)。
「平日の食事の準備、調理、片付けの時間を減らしたい」という要望については、朝食、昼食の準備に30分~1時間未満の長めの時間をかけている人は「減らしたい」が高めになっています、夜は準備に「30分~1時間未満」「1時間以上」の方で削減したいという思いが強くなる傾向が見られました。一方「平日の食べる時間を増やしたい」では、現在の食事時間が「10分未満」「10~20分未満」であっても、回答が増加する傾向は見られませんでした。食事の時間が短くても、特に不満を感じていないのかもしれません。
<図4>
平日の食事では、準備の時間を減らしたいという要望は2割程度見られましたが、食事をとる時間を増やしたいという要望はそこまで高くありませんでした。平日の食事に関わる時間は短く済ませて、食事以外のことに時間をとりたいという意識があるのかもしれません。生活者の時間の使い方を知ることは、生活者が望んでいることを知るヒントとなるでしょう。
調査地域:全国
調査対象者:男女16~79歳のT会員
有効回答数:2,534サンプル
調査期間:2022年12月8日(木)~2022年12月14日(水)
【お問合せ先】
CCCマーケティング総合研究所
担当:杉浦・斎藤
[email protected]
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